侘蔵の名古屋お茶会放浪記

名古屋で開催される市民茶会を紹介しています。

2019年4月7日 覚王山 三賞亭 お茶会に参加してきました

今回は、千種区にある日泰寺すぐ横にある揚輝荘北庭内の三賞亭さんで行われた市民茶会に参加してきました。

揚輝荘(ようきそう)は、大正から昭和初期にかけて(株)松坂屋の初代社長15代伊藤次郎左衛門祐民によって構築された別荘です。

こちらは無料で一般公開されており、春と秋の市民茶会では、毎週末開催されるお茶会でとてもにぎわっています。

この日は表千家 谷川紹明社中によるお席でした。

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会記

以前にも谷川先生のお茶会に参加させていただいたことがあるのですが、その時もとても素晴らしい道具立てで、思わず惚れ惚れと見入ってしまいました。

掛け軸は蜀山人書の「風のいる すきまもみえぬ山桜 桜が山か 山が桜か」。

蜀山人とは、江戸時代後期天保時代に活躍した大田 南畝(おおた なんぽ)の別名。狂歌三大家の一人で、狂名、四方赤良(よものあから)。また狂詩には寝惚(ねぼけ)先生とも。この歌は、狂歌才蔵集に収録されている一首です。

wikipediaによる 大田南畝

wikipediaによる狂歌

主菓子は川村屋さんの「春かすみ」でしたが、掛け軸の風景そのままのお菓子でした。

棗も茶杓も風情があり、窓から見える揚輝荘のお庭の桜ともあいまって、とても印象的なお花見となりました。

 

一服のお抹茶で心から幸福を味わいました。谷川先生はじめ社中の皆様、心づくしを頂戴いたしました。ありがとうございました。