2019年11月3日 揚輝荘 お茶会に参加してきました
今回は、覚王山の日泰寺横にある揚輝荘北園内、三賞亭さんでの市民茶会に参加してきました。
席主様は表千家の神田 千代先生。
主菓子は亥の子餅。
三賞亭さんは、もともと煎茶用のお茶室の為、茶道用の炉が切ってありません。ですので、残念ながら炉開きはできないのですが、趣向を凝らした設えでとても楽しく時間を過ごすことができました。
特に、棗が珍しいもので、もっとゆっくりと拝見すれば良かったと後悔しております。
名古屋市内の様々な市民茶会に参加していますが、この揚輝荘での市民茶会でも茶道のマナーを全くご存知ない方々も多く訪れられ、とてもカジュアルな感じでお席が進みます。
私の参加したお席は若干3歳の女の子がお正客を務められておられました。座っているので精一杯。おばあさんが隣に座られて、お菓子やお茶を飲ませておられましたが、お茶は苦いのでイヤイヤしていました。
市民茶会に参加することで茶道の面白さに触れ、深く学ぶきっかけとなってほしい、という主催者側の気持ちは汲み取れるのですが、年輪を重ねた壮年期の方々でも茶道の心得が全くないため、初めてお茶を頂いた子供たちは、「面倒くさい」「古めかしい」という印象だけが残ってしまうのではないかと危惧しました。
自分のおばあちゃんが、なんだか面倒くさそうなお茶会の席で、ピシッと姿勢を正して座り、きれいな姿勢で作法をこなす姿は、子ども心にも響くものがあるのではないかと思えてなりません。
茶道に限らず、若いころに経験できなかった文化的な伝統は、子育てが一段落した大人が次世代につなぐ橋渡し役として学ぶべきではないだろうか、と感じたお茶会でした。
気付きを頂いたお正客様、次客様、そして粛々と席を進められた席主様、お社中様、市民茶会の主催者、スタッフ様、今回もありがとうございました。